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自立と金銭管理2

 居宅保護になり、稼動能力があるとみなされると、ケースワーカーより就労指導がある。

就職難の現在では、まず採用されることが難しい。うまいこと採用された場合、ひとつ越えなければならないハードルがある。就職時の必要経費という問題だ。

まず交通費。月15日程度のアルバイトを地下鉄2区間範囲で決めてきたとする。

270円×往復×15日だから、8100円かかる。

比較的採用されやすい警備会社等で働く場合、はじめ制服・靴代等で1万~1万5千円かかったりする。

清掃などの仕事でも白い靴を買ってきてとか、なにかと物入りだ。

いろいろな場合があるが、かつかつの生活費の中から、2万円ぐらい出すとなると、なかなか厳しいものがある。

この段階で「お金が足らないから、採用されそうだったけど、やめました」ということも出てきてしまう。

保護費が支給されたばかりであれば、調整はしやすいが、月半ばの採用となると難しい。

もう一つの問題は、仕事をするとストレスがたまり、何らかの形でそれを解消する必要が出てくる。

食事か、遊びか?よく、仕事仲間とのつきあいを断って、カップラーメンを啜るか、パンを一つ買って・・などと考えてしまうが、自分でそれをするとなると、相当厳しいものがあるのではなかろうか?

そうなると就職するには、まず貯金からということになり、保護費から貯めていくのは苦労と時間がかかる。

将来どんな仕事に就くのかという、未来についてのイメージを抱いてもらい、それに向かってマネジメントの手伝いをすることは、大事なケースワークだ。
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自立と金銭管理1

脱野宿生活の支援を行うにあたり、金銭はもっとも大きな問題です。

お金がないことは、その人にとって、心理的な重圧をもたらします。

居宅保護になり、少ない生活費を、ギャンブルや浪費で失ってしまったとします。使ったのは自分自身ですが、重圧ゆえに、その結果について反省することが難しくなるのではないでしょうか。

想像してみてください。もともとが最低限の生活費=困窮状況なのですが、自己責任によって、より厳しい状況に入りこんでしまった・・ここで、自分を責めたとすると、うつ状態になりそうです。

追い詰められた生活に追い詰められた心理は、焦りとなって、さらに無謀な金銭の使用へと結びつくことが多いと思います。

生活保護を受けているものが、働かずに、酒・ギャンブルに明け暮れている、これでは血税が、自治体がと煽情に気をとられることなく、まず生活保護そのものが困窮内での滑り止めであり、いいかえれば、貧困の固定化なのだという発想をもとに考えてみてもよいのではないでしょうか。

そもそも自分自身が、一世帯12万円で暮らせるでしょうか?お祝いや香典が急に必要になったら、どうしますか?冷蔵庫が故障したら、どうしますか?好きな人ができてプレゼントしたくなったら、どうでしょう?

生活保護にかかったとしても、まだ貧困から脱したわけではありません。その問題に支援者が自覚をもって取り組んでいるか、また政治の課題として取り上げられたか。これは重要な問題ではないでしょうか?

服薬勧奨や、依存症へのケアと同じように、支援者が悩み、時間をかけ、模索しているのがお金の問題です。

この「自立と金銭管理」のカテゴリーでは、お金の問題について、日々の発見と後悔と試行を書き残して行こうと思います(のでおたのしみに!)。

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